4.Teff for Sports 実井謙二郎さんにインタビュー/Part2

アトランタオリンピック男子マラソン代表で、現在は城西高校陸上部長距離コーチを務めている実井謙二郎さん。
実井さんは昨年11月発売のランナーズの記事でも紹介されたように、日頃からラブリーテフのフレークをご愛用頂いています。

ランナーズ掲載記事の内容はこちら!
https://runnet.jp/project/lovelyteff201901/

前回に引き続き、実井さんの貴重なインタビューをご紹介いたします!
今回は東京マラソンなどを目指して練習を頑張っているランナーの方へのアドバイスやメッセージ。必見です!

実井さんのように、走ることを楽しみ、長く走るコツとは

まずは何よりも怪我をしないこと。
怪我をすると、その治療の間にパフォーマンスが落ちてしまうので、走ることを長く続けるためにも怪我をしないこと。
そしてその怪我をしないためには、やはり「自分がどうなりたいか」「自分がどういう走りをしたいか」を常に意識することが大事だそうです。
その意識があれば、おのずと生活も変わっていき、日常生活も整う。
日常生活を整える、その心持があるからこそ、強くなれるんだと思う、と語ってくださいました。

ランナーズの取材撮影にて

仕事などで忙しい社会人ランナーに、自己ベストを伸ばすアドバイスを

競技者として、一番重要なことは規則正しい生活を送ることが一番大事だけれど、仕事をしながら走る場合は、規則正しい生活を続けることが難しいと思うので、1週間の曜日ごとにサイクルを決めて、できない日はそのできないことを翌日に延ばすのではなく、切り替えて翌日のサイクルを実行すること。
サイクルを作り、リズムを作ることが大事です。
「今日できなかったら明日、明日できなかったら明後日…」と伸ばし伸ばしにして「まぁいいや」を続けないこと。
できなかったものは忘れて、翌日できることを必ず実行すること。
日曜日は長く走る、時間がない日は軽いスピードで流す、など1週間のサイクルを作って休みの日も一定にすることで、体がリズムをつかみやすくなります。
また、どうしても達成したくなったら、できないことを飛ばすのが嫌になるかもしれない。
そうすると何とかして実行しようという気持ちに変わっていくことで、新たにできることが増えていきます。
天気の悪い日や調子が上がらない日もあるけれど、それに左右されないことも大事です。
逆にそれがランナーとして強くなれる。
試合は天候やその日の体調にかかわらずあるので、悪いコンディションの時の練習があれば、どんな試合でも自信を持つことができます。
マラソンは自然を相手にしているスポーツでもありますね。

ランナーズの取材撮影にて

スランプに陥ってしまったときのアドバイス

辛くても、耐えるのが長距離であると思っています。
ただ、練習をやりすぎてしまった場合は、止めるのではなく軽い練習に切り替えてみること。
休むとかなり落ちてしまうので、軽くても毎日30分程度の練習を切らさずに続けることが大切です。
ウサギは休んでしまったけれど、カメは止まらずに進んで勝った。
マラソンも継続こそのスポーツだと思っています。

怪我をしてしまったときは、医師の診断も大事だけれど、自分のカラダは自分が一番わかっているはず。
怪我の種類にもよりますが、痛みが増す場合はもちろん休むけれど、走って痛みが和らぐ場合など、続けてみることもあります。
それは自分の体と経験。
試合を目標にしている場合は、休むと体力が落ちてしまうこともある。
どうしたいか、自分の体を自分が一番理解していることが大事です。

最後に、これからレースに臨むランナーにアドバイス

試合前に練習をやりすぎないこと。
1週間くらい前からペースを落として疲労を回復させることが大事。
選手の場合は2~3週間前から練習量を落としています。
疲れが残っていると後半が走れなくなるので、しっかりと疲労回復に努めることが大事です。
そして何より体は脳(メンタル)によるところが大きいです。
脳がイメージしたものが一番強い。
自分が完走してゴールした瞬間や、その後の祝杯などの嬉しいイメージから逆戻しして、今の自分に戻していく。
辿り着くイメージがないと、「だめだだめだ」と不安が先行してしまうので、達成感をイメージしてから戻していくことで、ポジティブに「頑張ろう」と思える脳になります。

ランナーズの取材撮影にて

じっくりと1時間近く、お話しいただいた実井さん。
質問に、言葉を選びながらゆっくりとお答えいただいたり、柔らかな笑顔でお話しされる中に、いろんなことに興味を持つ探求心と垣間見えるストイックさ、何よりも優しく温かい言葉にあふれたインタビューとなりました。

実井さん、貴重なお時間をありがとうございました!

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