エチオピアの国民食・インジェラ

エチオピアの国民食・インジェラ

インジェラはテフを粉にして水と混ぜて発酵させ、クレープのように薄く焼いた生地のことで、エチオピアの伝統的な主食です。インジェラは紀元前から存在していたとされるほど歴史は古く、エチオピア北部の高原地帯の食べ物であったものが、19世紀末のエチオピア帝国の拡大に伴ってエチオピアの南部地域にも広まっていったとされています。
インジェラは発酵のため酸味があり、肉、野菜、豆類を煮込んだワットと呼ばれる煮込み料理などをお皿のように上に盛って食べるのが通常で、朝昼晩関係なく、間食に食べることもあるというほど、エチオピアの人々にとって、なくてはならない主食となっています。

インジェラの作り方

材料(2人分)

・テフパウダー…100g
・ドライイースト…3g
・水…300cc

作り方

上記の材料をしっかりとボウルなどの容器で混ぜ合わせ、容器の上に濡れたふきんをかけるなどして蓋をして、常温で1~3日発酵させます。ふつふつと溶き液に泡が出て発酵が始まります。発酵すると黄色い上澄み(イルショ/エルショ)ができます。上澄みを少量味見し、酸味を感じたら発酵完了です。生地をフライパンに薄く延ばして焼き、クレープ状に焼いて完成です。
※本来、テフはそれ自体で水と合わせることで発酵しますが、日本の気候では自然発酵は難しいのでイースト菌を入れて発酵させています。

インジェラの作り方 発酵するインジェラ

美味しいインジェラは発酵がポイント。発酵した生地にできる黄色い上澄みは「イルショ(エルショ)」と呼ばれ、現地では、一部を次にインジェラを作るときに再利用されるとか。
本来はテフと水だけを使用しますが、気温や湿度が違う日本では発酵もふんわり感も上手にいかないので、米粉やイースト菌を混ぜて作ることが多いようです。
焼き上がった生地に空いた穴は「アイン(目)」と呼ばれ、これは発酵させることによってできるもの。穴の数の多さや並びがインジェラの善し悪しの評価ポイントとなり、「美味しいインジェラをつくれないとお嫁にいけない」とも言われるとか。
インジェラには発酵食品独特の匂いと酸味があり、発酵にかけた時間が短いと芳しい香りがする甘い生地に仕上がり、逆に発酵にかける時間が長ければ酸味の強い生地となります。

インジェラの作り方 アインの様子

エチオピアでは、このインジェラをマサブ(メソブ・モサップ)と呼ばれるインジェラ用の大皿に大きく広げたものやロール状に巻いて載せ、鶏肉や牛肉を使ったスパイシーなワット(野菜や肉に唐辛子を加えて煮込み味付けをしたシチューのこと)やひよこ豆や野菜などと一緒に盛りつけてテーブルに出します。そして右手でインジェラを少しずつちぎって、この付け合わせの料理を包んで食べるのです。
インジェラにあわせる料理はいくつか種類があります。
ひよこ豆の粉末と玉ねぎで作られるペースト状のものにバルバレと呼ばれるエチオピアの伝統的なスパイスを混ぜたエチオピアの定番料理「シロ」。特別な日のお祝い事の日などに食べる「ドロワット」。ドロはチキン、ワットはシチューを意味します。色とりどりの野菜や豆料理が盛り合わせたエチオピアで最もポピュラーな料理「バイヤネット」。エチオピア正教には断食期間があり、期間中、肉、乳製品といった動物性タンパク質の摂取を禁じるので、このバイヤネットが活躍します。生の挽肉にバターやスパイスを混ぜた「キットフォー」。いわゆるエチオピアの炭火焼肉、「シャクラティブス」。この料理を入れる器をシャクラといい、下に炭火が入れられるようになっています。その他、乾燥して固くなったインジェラをソース等で和えてインジェラで巻いて食べる「フルフル」などがあります。
エチオピアには男女問わず親しい仲で美味しいところを取り分けてお互いに食べさせあう「グルシャ」という文化があります。食べ物を分け合う動作を「マグロス」と言い、「グルシャ」は美味しいところを分け合った食べ物のことを意味します。互いにインジェラを食べさせあって、「バッカ!(もういい!)」と言うまで続けられるそうです。

インジェラの作り方 ドロワットなどをのせて召し上がれ
インジェラの作り方 マサブ(メソブ・モサップ)に盛り付けられたインジェラ

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インジェラの効能

  • 抗酸化作用
  • 抗菌作用
  • プロバイオティクス…腸内細菌バランスをととのえて、ヒトのからだに良い働きをしてくれる生きた微生物のこと
  • プレバイオティクス…プロバイオティクスの働きを助ける成分のこと